フィガロジャポン編集長の佐藤俊紀さんは昔から大のクルマ好き。なかでも独特の乗り味のフランス車が好みとか。今回は、DSブランドが満を持してリリースしたプラグインハイブリッド4輪駆動車の「DS 7 CROSSBACK E-TENSE 4×4」に試乗していただき、ドライビングフィールや走行性能、インテリアへのインプレッションを伺った。果たしてその乗り心地は?

 

元クルマ雑誌の編集者という背景もあり、クルマ選びには一家言あり! 20代では1983年型シトロエンGSA に乗っていたという、フィガロジャポン編集長の佐藤さん。ご存知のとおり、DSブランドはシトロエンの上級グレードであるシトロエンDSのライナップから独立したもので、“オリジン”ともいうべきクラシック「DS」は、愛好家なら誰しも知る先進的なクルマだった。

「20代の頃は、クルマ選びに際してそれぞれに備わっているキャラクターや個性を重視していました。フランス車には、乗れば乗るほど味が出るおもしろいクルマが多く、そのなかでもシトロエンは極めつき。そういう印象を持っていたので、今回の試乗も楽しみにしていました」

 

ボディカラーは「E-TENSE」シリーズのためだけに用意されたクリスタルパール。
ボンネットに輝くのは、「E-TENSE」シリーズ専用エンブレムだ。

佐藤さんが初めて試乗するのは、「DS 7 CROSSBACK E-TENSE 4×4」。今春、発売されたばかりのプラグインハイブリッド4輪駆動車で、恵比寿から新木場までのドライブを楽しんでもらった。

  • 随所に光る、フランス車らしい個性。

 

それではファーストインプレッションから伺おう。まず目を引いたというのが、DSらしい個性的なデザインだ。佐藤さんいわく、「クラシック『DS』を現代的に解釈したような先進さ」。躍動感あるボディを強調するかのようなプレスライン。シックなグレーに塗装されたフロントグリル、などなど。

「こうしたディテールの作り込みに、パリにこだわるブランドの矜持を感じました」

 

シャープなプレスラインが精悍な印象を与えるエクステリア。

 

ドアを開けると、室内空間はパリ1区にあるリボリ通りにインスパイアされたというデザインで彩られている。特徴的なダイヤモンドパターンのステッチが施されたシートやダッシュボードはオフホワイトのナッパレザーで統一されており、上質なインテリアへの強いこだわりをうかがわせる。センターコンソールに刻まれているピラミッド形が連なったようなモチーフは、パリの伝統文様として知られる「クル・ド・パリ」だ。

 

ダイヤモンドパターンのナッパレザーで統一された「リボリ(RIVOLI)」インテリア。

「樹脂やレザーでソリッドに作り込むのが、いわゆる“クルマっぽい”インテリアだと思いますが、これはレザーを使いつつも、心地よさや快適さを醸し出すしつらいになっています。クラシック『DS』は、“走る応接間”とも呼ばれたラグジュアリーさが売りでしたが、そのアティチュードをここにも感じました。シートも、包み込まれるような座り心地で安定感があります。かっちりしたスポーティさではなく、長時間のドライブでも家族が楽しく、快適に過ごせる優しさがありました」

  • アナログ感を残したディテールに垣間見る、フランス流の遊び心。

 

加えて、「手に触れられる随所にアナログ感が残っているのも好印象」、とも。

「コクピットは現代的な設計なのに、エンジンを始動させるとB.R.M.(ベルナール・リシャール・マニュファクチャー)社製のアナログ時計が現れるというギミックにも、フランス車らしい遊び心を感じます。必要かと言われればそうではないけれど、ドライバーの気分を盛り上げてくれる。こうした演出、仕掛けを楽しめるのがフランス流であり、無駄を排したデザインをよしとするドイツ車や日本車との大きな違いなのでしょう」

 

エンジンを始動すると現れるB.R.M.社のアナログ時計。フルデジタルのメーターとの対比に遊び心を感じる。

後編では、佐藤さんが感じたドライビングフィールをレポートしよう。

フィガロジャポン編集長
佐藤俊紀 Toshiki Sato

2007年、阪急コミュニケーションズ(現CCCメディアハウス)に入社。Pen編集部にてファッション・腕時計・クルマを中心に担当し、2016年副編集長に就任。同年、Pen本誌に携わるかたわら、Pen国際版をスタート。仏語版フリーマガジン『Pen PARIS』、英・仏で発信するバイリンガルウェブサイト「Pen Magazine International」を立ち上げる。2019年より国際メディア部部長。Pen国際版のほか、短編映画プロデュース、多言語によるブランドソリューション事業などを指揮。2021年より現職。

DSオートモビル
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写真:古谷勝 インタビュー・文:倉石綾子