美しいクルマに乗って、アートに触れる旅に出よう。マドレーヌでは、アーティスティックなデザインやラウンジさながらのインテリアなど、パリ車ならではのこだわりが詰まったDS 7 CROSSBACKで訪れたいデスティネーションを紹介している。今回は、千葉県にあるハンドメイドでガラス製品を生み出す菅原工芸硝子を訪れた。

 

  • 日常の食卓に彩りを与えてくれる、匠の技が生み出す温かさ。

 

サーフィンのメッカとして知られる千葉県九十九里町まで、都心から車で約90分。この地に、60年にわたってガラス製品を手作りしているガラスブランド、Sghr スガハラを手掛ける菅原工芸硝子がある。

ある晴れた日の朝、都内から東京湾アクアラインや館山自動車道などを経て、約100km離れた九十九里町を目指す。DS 7 CROSSBACKならロングドライブでもまったく疲れない。シートに使われているナッパレザーはしっとりした肌触りで心地よく、体を包み込むかのように優しくホールドしてくれるからだ。

目的地となる菅原工芸硝子は1932年に東京・亀戸で誕生し、創業者がお花見のために訪れた九十九里町を気に入り、1961年に現在の地に移転。1970年代には、注文を受けた製品を生産する方式から、オリジナル開発の自社商品を販売するスタイルへ舵を切り、ハンドメイドのガラス製品づくりを大切にしてきた。

 

 

DS 7 CROSSBACKのコクピット内、センターコンソールの両サイドにはピラミッドを連ねたような精緻な文様“クル・ド・パリ”が刻まれ、ガラスのような美しさを見せる。そして、同様の意匠が見られるオーディオの操作ダイヤルにはクリスタルガラスが使われるなど、職人のようなこだわりが随所に活かされている。これぞ、フランス語で“匠の技”を意味する“サヴォアフェール”であり、その精神性は菅原工芸硝子のガラス製品づくりと相通じるものがある。

九十九里町までのルートは、その多くを高速道路と有料道路が占めるため、ドライブは快適そのものだった。2.0Lターボのディーゼルエンジンは大柄な車体を軽々と引っ張り、路面にちょっとした凹凸があっても、その衝撃を見事に吸収してくれる。路面に吸い付くようなしっとりした走りは、レーンチェンジをしても安定感があり、リラックスしながらドライブすることができる。

 

 

ほどなくして東金九十九里有料道路の小田沼ICを降りると、5分ほどで菅原工芸硝子に到着。同社では土日や祝日も含めて工房の見学を行っており、職人がガラス製品をつくる様子を近くから見学することができる。

 

 

大量生産によるガラス製品は、溶かした原料を製びん機と呼ばれる機械の型に流し込んでつくられるが、菅原工芸硝子の工場にはそのような製造ラインはない。中央に大きな溶解炉が鎮座し、そこには10個の穴が開いている。職人がその穴に竿を入れて液状になったガラスを巻き付けて取り出す。そして、伸ばしたり、吹いたり、型に入れたり、さまざまな方法でガラス製品がつくられていく。

 

 

若い人からベテランまで、幅広い世代による約30人の職人が活躍しており、そのうち約4割は女性が占める。同社がつくるのは工業製品であり、ハンドメイドで同じ規格に仕上げる技術力こそが強みになる。それでいて手作業ならではの温かさがあり、透明感や色合い、繊細な線や形が多くのファン惹きつける。大量生産品ともアーティストがつくる作品とも違う。日頃の生活に華やぎをもたらしてくれる稀有なガラス製品といえるだろう。

見学を終えた後は敷地内にあるカフェへ向かった。ここではSghr スガハラのガラス製品でランチや喫茶などを楽しむことができるからである。テーブルウェアというと陶器や磁器がメインになりがちだが、グラス以外のガラス製食器をどのように使えばいいのかというヒントを教えてくれる。

 

 

テラスに向けて全面ガラス張りになった店内は、モダンでナチュラルなインテリアで統一。天気がいい日は窓と天窓から陽光が差し込み、ガラス製品がより魅力的に映える。メニューには、ランチ以外にも地元のピーナッツバターを使ったサンドイッチやパンペルデュ(フレンチトースト)などがあり、出されたテーブルウェアが気に入れば、工房に隣接しているファクトリーショップで購入できる。

 

 

これからの季節には、絵具が滲んでいくようなマーブル柄のニュアンスプレートや、温かい紅茶にぴったりのグラス、カラーステムが印象的なワイングラスが魅力的だ。そして、今年の新作であるどんぐり型の小皿は多目的に使えるだけでなく、秋のイメージを覆してくれる。今年はガラス製品の可能性を追求し、新しいテーブルコーディネートに挑戦するのもいいかもしれない。

 

 

お気に入りのガラス製品を購入した後は、DS 7 CROSSBACKを停めたパーキングへ向かう。ついさっきまで優美なフォルムが美しいガラス製品を吟味していたためか、改めてDS 7 CROSSBACKを眺めると個性的な造形が際立って見える。

中でもドアロックの開錠と共に、ダイヤモンドのような3つの小さなライトがパープルに光りながら回転する様子は、パリ生まれらしい華やかさを感じさせる。

 

 

今回のドライブは、繊細で優美な印象を受ける菅原工芸硝子の工房を訪ねたことで、“サヴォアフェール”の魅力が一段と理解できた旅となった。そう、DS 7 CROSSBACKと一緒に過ごす時間は、さらなる価値を生み出しているのである。